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夜が明けたばかりの薄暗い部屋の中で
パンにナイフをいれる

少しだけいつもより早起きして
じっくりとお弁当を作っていると
じわじわと頭が冴えてくる

淹れたての珈琲を飲んだら
さあでかけよう!
行ってきまーす。

 
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こういうところで飲む、アイスコーヒーは美味い。

仕事がいっぱいありすぎて、なかなか早く帰れない。

早く帰ってのんびりしたいなあ。
お祭りのこと、色々やりたいのになあ。


ウェブ拍手、メッセージ、メール
暖かい言葉をかけて下さいまして、ありがとうございました!




昨日の絵チャにおこし下さいましたお客様、楽しい時間をありがとうございました!

そしてこの連日遊びにきてくださる皆様、本当にありがとうございます。

お祭りやって、本当に良かった。

みなさんのおかげです。(絵チャログ、ちょっと待っててねw)


遅くなりましたが、先日から新しいURLになりました。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。
(あっ、monmonのアドレスも変わったよ)
6月からはホームページの容量が10Mから100メガに増量!
やったーーー。
しまっておいた頂きものの絵やコンテンツを復活させようっと!
智さんに習って、またBSBもわっしょいしようっと。
(ちなみに智さん、すごい大作を投稿して下さいましたよ)

そうだ。ジョージさんのブログの「くるくるくるりんタルタルちゃん」が半端なく凄い!
カオポンもくるくるしたいなあ。
d2b10ee8.jpg






















ウェブ拍手、ついったー、メール等、暖かい言葉ありがとうございます。
感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとう!


(写真は昨日の絵チャの前に作って食べた、おうどん。我が家のうどんつゆは、白だしです)
毎年、この時期になると言っている花粉症。
あちきは、ヒノキでもスギでもありません。

稲です

この時期、田植えがはじまる前のしろかきをした状態の田んぼ畑で
ムツゴロウのごとく泥の中で一日を過ごしております。
お勉強をおしえるより、タニシを取ったり、桑の実をみつけてジャムにするのを子ども達におしえるのが好きなのでかれこれ18年ほどこんな仕事を続けておりますが


もうイネ科はきつい。


まだ、インフルエンザに罹ったほうが良い。


本当に申し訳ないが、今日はこれにて終了。
益田祭りは明日からがんばるぞ!
ウェブ拍手メッセージ、ありがとうございます。

おいら、元気だから、でも。今日は……。

では!


今回続きを書いた「珈琲スタンド」で、益田さんとたいらさんが車に乗っている描写があるんですね。
自分の頭の中では「この車」というイメージがあるのだけど、それをそのまま車種を書かなかったのね。
読み手に色々想像を働かせてもらいたいなあと思いながら、色々かいてみました。
イタリアのおんぼろ車で、大人2人がのると十分に窮屈で、益田さんが照れ隠しに頭をかこうとすると、すぐに天井に手が届いちゃう。他にも、描写はあるのですが、この話しを読んで下さったへーさんが、早速一枚
挿絵を描いて下さいました。

へーさん、素晴らしい。ずばり、大当たり。

へーさんへのお礼状(メール)でもちょっとふれたけど
車とキャラクターがこんなにも自然に融合しているイラストって、なかなかお目にかかれないよ。
車ばっかり写実的に描いても面白く無いし、また全然描けていない車だったら「本当に走ってるの?」と読みながら疑わしく思っちゃう。
車の雰囲気も、2人の表情も凄く良いんだよ。
だから、良かったらカオポンの話の続き、へーさんの素敵な挿絵だけでも見てほしいなも。(名古屋弁)

「なも」って、品の良いお年寄りがよく使ってるな。
「なの」がなまってるのね。
「なもなも」って言うご当地銘菓があるよ。

話がそれたけれど、カオポンとイカぽんは、時々暇になると
「小金持ちになったら、どんな車欲しい?という話題で1時間ぐらい語り合うことがある。
2人に共通しているのは、ヨーロッパの車。
今回、益田さんの話に出てきた車は、今一番ほしい車です。
40年ぐらい落ちのね。乗り心地は良くないし、すぐに壊れるだろうけど、あれでのんびりと走ってみたいなあ。




※ウェブ拍手ありがとうございました。(カンナしゃん、ありがとうです~。もう元気になったかな?)



スコッチィ様が作られた「DVB」
きらりーんと輝くのでございます。

このお祭りの期間中、カオポンはずっと健康でいられますように!
(去年はものすごい二日酔いで、絵チャを途中で断念した大馬鹿者です)

去年の冬、胃に穴が3つ開きました。
仕事の疲れと病院でもらった薬がきつすぎたのと、胃が弱っているのに連日大酒を食らっていたのが原因です。(ピロリ菌も大いに関係してるけどね)
メガネで白衣のお兄さん技師2人におさえつけられて、胃カメラを飲みました。
「ほら、がんばって。…そう、良く飲み込んだね」
「うっ」
「…上手ですよ、カオポンさん」
「はっ。はあ。はあ…!!」

どう脳内で変換しようと、君たちは自由だ!
もう絶対に、胃カメラなんて飲まないぞー。
呑んだ時の映像を見て、はじめて血の気が引きました。
アレ以来、お酒の量は少し減りました。
今のところ、二日酔いはありません。

そして、インフルエンザ。
今日も職員が1人、倒れました。
もう休園にしようよ。頼むからさあ…!
とにかくオイラは、今倒れてはならないのだ。

これは何かにすがるしかない。
と、いう事で、あの「おかめDUB」を祭りページに貼りました。
なんか御利益があるような気がしてならない。
たのむよ、おかめさん。


お祭りの方は無事に始まりました。
今年も凄いでしょ!ねっ。みなさん、素晴らしい。
このお祭りの興行主として、本当に鼻が高いよ。

カンナさんの作品も強引にステージにあげることもできたし!
(カンナしゃん、ありがとう!)

さあ皆さん!これから思いっきり楽しんでまいりましょう。

75d83ebc.jpg
























こんにちは。カオポンです。5月の日曜日、如何お過ごしですか?
我が家は明日の祭りに向けて俄かに忙しくやっております。
あとは職場の方で先週末からいきなりインフルが流行り出して
職員も次々と倒れているので、少し怯えております。
これは罹るも罹らないのも運。どう予防に努めても罹る人はかかる。
ちなみに自分は何も予防はしておりません。
かかってもしょうがないといつもなら諦めれるのですが
明日からは祭りもあるし、職場の方も先週の長雨で流れてしまった行事(遠足)も3日連続で控えてる。
今のところ平熱です。もてよ、私の運!

さて、今のところ初日にお披露目できる作品は3本。
向日葵さんのお話と、もたこさんのウェブコミック、そしてカオポンの話。

…いやあ、自分の話はさておき。
すごいぞ、今年も!

一番初めに向日葵さんが提出して下さったのだけど、今回は何と11テキストの長編だよ。
長編と言っても一つ一つの構成が凄く美味くできているから
続きがどんどん読みたくなる。美味しいワインを1本、自分のご褒美へと呑んでいるような気分になるよ。
この話、今回は小出しで読んで頂こうと思います。

そう。
何度も祭り会場へ足を運んでもらう作戦だ!
「良い人(お客さん)に出会ったら全部を見せちゃいけません。ワインもお料理も、ちょこちょこと出すんです。
そうしたら、長いお付き合いができる。……でしょ?」
ワインバーのマスターから伺った一言。

今回は、とっておきのが入っております。どうぞ、ゆっくりと堪能してください。



そして二つ目はもたこさんの作品です。
「もたこさん」と名前を聞いて、ぴんと来る方。嬉しいねえ。
もたこさんが帰ってきたよ。
いや、サイトとして復活したわけではないけれど、もたこさんの作品が、
もたこさんの益田さんが、このお祭りに帰ってきた。
去年は絵チャ会場とBBSに素敵な一枚を残してくれたけど、
今年は何と素敵な漫画を描いて下さった。
「おかえり」と言って、抱きしめてあげたいよ。
明日お披露目するもたこさんの作品は、カオポンの大好きな友人が書いた小説が
深く関わっているんだ。
さっきね、もたこさんの作品と、友人殿の話を読み返して
思わず涙腺が崩れてしまった。

バレエや芝居など、惹かれあった者同士が1つの作品を生み出したとき
他の追随を許さないほどの高みに上り詰める時ってあるよね。
2人の作品が、まさにそれ。
ねえ、友人殿よ。この作品は2つ一緒に並べて味わうべきだと思うのよ。
だから、あなたの作品をこのステージにひっぱりだすことにするよ。
「もう、強引なんだから!」とおこられても良いから、是非上げさせて欲しい。

お客さんを喜ばせてあげたいんだ!


そして、カオポンはまた、話の続きをはじめました。
益田さんと「タイラさん」の、不器用な大人の恋。
去年まで書いていた部分は、夜のカンタループやその界隈の様子を書いていたけれど
今年は2人を明るいお日様のしたに出してみようと思う。
サンバやボッサが似合うような感じにね。

P=BBSの方も、美味しいもので一杯ですよ!去年よりも、もっと早いうちから
美味い飯で埋めつくされております。
我が家はこの前、信号無視でつかまり、1点減点の9000円の罰金を納金してきたばかり。
5月は固定資産税に車の税金(2台分)に、カオポンの車の保険代1年分納金など、
どどーんと色々飛んでいっております。
益田まつりがあって、本当に良かった。
みなさんの素敵な作品、ぺるっこシェフとジョージシェフの素敵な飯写真を肴にして
安いワインを飲んでおります。もう、何処にも遊びに行かないぞ。
どんだけマスターや旦那衆から「カオポン呑もうぜ、歌おうぜ」と誘いをかけられても
暫くは益田まつり1本!

さて、これから暫くの間、益田祭りの方。よろしくお願いします。
お酒の好きな人、気持ちよく酔える場所にしてみせます。
お酒の飲めない人、それでも飲んだような気になる場所になるでしょう。
良い年したオトナ達の遊び場です。

ゆっくり、楽しんでくださいませ。





子どもの時はね、グリンピースがだいっきらいでした。
大大大の、だーいっきらい!ってやつでした。
母さんがね、グリンピース好きなのよ。
だから、春になると何日も続けてグリンピース御飯。
あの御飯を炊いている時の、どくとくの豆臭さがたまんない。

子どもの頃、春になると母さんはつわりで苦しんでいたような気がする。
カオポンを産んでいらい、
母さんは何度も何度も身篭ったのだけど、そのたびに最後まで育つことがなかったんだ。
つわりで気持ち悪いと伏せる母さん、
グリンピースの匂いがきついと伏せる私。
遊ぶ相手のいない部屋の中で、広告の裏紙に
「まめごはん、きらい」と書いたそうな。

きっと、母さんの不安定な心身の状態も子どもなりに察していて
同じ様な気持ちになっていたんだね。

大人になって、「先生」という肩書きをもらった初めての春。
家庭訪問先で、晩御飯によばれる事があって、そこの食卓に出されたのが
豆御飯。
本来なら、生徒の家で御飯なんて呼ばれちゃいけないのだけど
その時はどうしても、そこの家のお父さんと腹を割って話さなくちゃいけない事情があって
時間的に飯を一緒にすることになってしまったのね。
どーんと、出された豆御飯。

正直、どうしようと思ったよ。
頭の奥で母さんが苦しんでいる姿がちりちりと浮かぶんだ。
これは喰わないとまずいな。とにかく目を瞑ってでも食べて、吐きそうになったらトイレを借りよう。
そう覚悟を決めて、一口入れたらさ。

「おいしい!」
って、思わず声に出して叫んでしまうほど、その豆御飯は美味しかったのよ。
そうしたら、「そうですか」とお父さんがニコニコしちゃってね。
その後は息子さんの素行について、色々と話ができました。
あの時の豆御飯、本当に美味しかった。

後で聞いたら、炊く時に塩をいれるんだって言っていた。
うちの母さんはね、塩をいれないのよ。
だから豆臭かったのかなあ。

それから、もっと月日が経って、カオポンは「奥さん」と言う肩書きももらえた。
いつもてきとーに色んなことを済ませているけれど
豆を炊くときはちょっと気を使うようになった。

丁寧に米をといで
塩をひとつまみ、お水も足して、最後にちょっと良いお酒も入れちゃう。
料理酒で十分良いと思う。
ちなみに、愛知県は碧南市の味醂屋さんが作っている料理酒が好き。
そしてお豆さんも一緒に炊いてみる。

4e0cfc15.jpg 炊き上がるとき、とっても良い匂いがするんだよ。

それを弁当箱にぎゅっとつめてね。

さあ食べようって、お弁当の蓋をあけるときが
楽しみなんだ。





まめごはんは、春の味ですよ。














廃校ジャズフェスは無事に終了しました。
ことしも体育館に爺ちゃん婆ちゃんがいっぱい、
ちょっと若い人も。
嬉しかったのは去年もその前も、カオポン達のライブを見にきてくれた
人がいて、1曲おわるたびに「いいどー!」とか口笛を鳴らしてくれたりして
物凄い応援を受けたこと。

爺ちゃんたちに少しでもジャズを楽しんでもらおうと
今年は伊勢崎町ブルースをジャズアレンジして。
昔の歌謡曲は、良いね。気持ち込めて歌えるね。
ライブを行ったところは愛知県設楽町と言うところなので
最後はFのブルースにあわせて「し・た・ら!スキスキ!」と適当に
スキャットをいれてみました。町民の方に喜んでもらえて良かったです。
おいらはスキャットしながら、頭の中で設楽先輩のことを考えておりました。

連休のイベントはそれぐらいで、後はとにかく、よく寝て、よく食べて、よく飲みました。
呑んだらその後は4時間ぐらい歩き回るので全然酔った気がしない。
万歩計をつけて毎日10キロ以上歩きました。おかげでちょっと痩せました。

益田フェスの方は、のんびり準備をしております。
みんな、絵板見てよ!
もう凄いぞ!
ぺるっこ様の素晴らしいカンタループメニューが!

ちなみにね、昨日の夜。
てくてく歩いて、はじめてのお店で飲んできました。
前から気になってたのよ。
ワインを安くがぶ飲みできて、お料理も良いと評判の所で。
たしかに、ワインは安かった。
料理もそこそこ、良かった。
あとは、ここの魅力は何だろうと考えてみると、そこの店主がなかなか良いのだ。
年は30を超えたかこえないかぐらいで
適度に優男で、話もセンスが良い。
もう12時半を過ぎていたけど、自分達のほかに若い女の子がいて
そのこはどう見ても店主のハートを射止めたいと頑張っている感じがした。
イカぽんは「なんか、若すぎる」と言って店を出た後怪訝そうな顔をしてた。
若い女の子が深夜にきゃっきゃっしているのが、苦手みたいだ。
カオポンは美味い酒がのめればどうでも良いのだけど。

ただ、できたら。
お店にくる女の子を無駄にきゃっきゃっさせないよう、上手にお酒を飲ませるのも
店主の技量だと思うんだよ。
カンタループに来るお客さんはどうかな。
マスターに好意をもっても、マスターからは隙を全然感じさせないような気がする。


また話はもどるけれど、昨日呑んだお店では、ぺるっこ様のようなメニューがなくて
ちょっと残念。
こんな素敵な食事ができるバー、どこか無いかなあ。


「柏の葉」
 


狭い部屋に肩を並べて一緒につまんだ柏餅は、私たちを懐かしい気持ちにさせた。
端午の節句だからと選んだおやつは、伸び盛りの少年にはほんの一口分だった様で、
皿に盛った5つの餅をぺろりとたいらげると、彼は満足そうに鼻をならした。
「ごちそうさま」
「おいしかった?」
「うん。部活の帰りだったから丁度腹減っちゃってさ」
得意の泳ぎを活かして入ったクラブでは、毎日20キロ以上も泳がされるらしい。
赤茶色の髪からは微かに塩素の匂いがする。
「ツレとコンビニ行こうとしてたらメール着たじゃん。柏餅ってだけしか書いてなかったけど」
「それだけで来たんだ」
「うん!柏餅の威力ってハンパ無いっすよ」
本当に、柏餅と二文字しか打たなかった。もっと続きを書き足そうと思ったけれど、つい手元が狂って送信してしまったのだ。
「遊くんが小学生の頃は、必ずここで柏餅だったよね」
「うん……」
仲良しのお隣さん。そんな近所づきあいのつもりで続いた「柏餅イベント」も、彼が中学に入るのと同時にそれは消えた。
大学生の女の子の部屋になんか行ってはいけません。
向こうのお母さんに止められたのかもしれないし、彼から行かないと決めたのかもしれない。
やがて道端で会っても無視されてしまうほど、彼ははっきりとした形で私と距離を取るようになった。
またこうやって互いの家を行き来できるようになったのは最近の事。
駅で偶然、彼の定期券を拾ったのがきっかけだった。
思い切って電話をしたら彼が出てくれた。切られる前に「お家にくる?」と声をかけたら、彼は暫く沈黙した。
そしてやっと気持ちをまとめると、彼は恥かしそうに私の家を訪ねてくれた。
少し前の様に、学校の出来事やお家の事をちょっとだけ話しをして、おやつを食べる。
ただそれだけのつながりだけど、私にはそれがとても心地良い。
彼氏では無いけれど、一番傍にいてくれると、安心するのだ。


「葉っぱばっかり」
「うん。葉っぱも食べれたら最高なんだけど」
「もう、ほんと食い気ばっかりなんだから」
食べ終わって手元に残った柏の葉は、独特の優しい匂いがする。
掌の上で丸めたり広げたりすること数回、随分軟らかくなってしまった葉の表面を最後にぷすりと指で穴をあけてしまうと、隣の彼は「にい」と笑ってみせた。
「見てこれ」
もう1つ穴を隣にこさえると、今度は柏を顔に当てる。
葉を横にして、ちょっとしたアイマスクみたいだ。
「だーれだ」
「えっ。……遊…くん?」
「ぶっぶー。答えはタキシード仮面!」
「……えっ?」
「昔好きだったでしょ。好きなタイプは?って聞いたら、真顔でそう答えてたよね」

すぐ傍にある本棚にちらりと視線をうつすと彼はまた笑う。
左脇の縦列2列。あそこに私のタキシード仮面様は眠っている。
「あの頃」は、本当にタキシード仮面の事が好きだったのだ。
子どもの頃にテレビの再放送でそれを見て、はじめて恋をした相手がそのお方。
それは大きくなっても暫くの間は対象が変わることがなかった。
本当に好きだったから正直にそう答えたまでの事。
だけど、質問をよこした方は私の回答にびっくりしていた様だった。
ただ一言、「16歳……なのに?」と言うと、そこから先はずっと黙ってしまった。
あの時は、どうして黙ってしまったのか理由は分らなかった。
だけど、それまで子ども扱いしていた彼の事をちょっぴり申し訳なく思ったのは覚えている。
ひょっとしたら、架空の人物よりもリアルな男の人を好みにあげた方が良かったのかも。

「今は変わりましたけど」
ちょっとすました感じで答えると、「はいはい」と彼は軽く流した。
「今は……そうですね。私の隣にいる人がタイプです」
少し前までは「お姉ちゃん!」と無邪気な顔して声をかけてくれた君。
私とは随分年が離れているけれど、そんな事は少しも気にならない。
「お、俺がタイプって……アンタどうかしてるよ」
柏のアイマスクをしたまま、彼は怒ったような声で言う。もう、私の事を「お姉ちゃん」とは呼んでくれない。
「どうかしてる?」
「うん」
「そうかな」
「そうだよ」
ますます機嫌を損ねたようで、彼はとうとう私からぷいと背を向けてしまった。
「そっか……」
いつのまにか背は越されて、ちょっと大人びた顔をしている君が好き。

「じゃあ、遊くんに質問します」
床に落ちた柏の葉を拾い集めながら、私は彼に聞いてみる。
「あなたの好きな女性のタイプは……どんな人ですか?」
きっと答えは返ってこないと思っていた。そして、明日からはもうこの部屋に来てくれないとも。
「俺の好きな女の子のタイプって?それは……」
柏のマスクを外すと、彼は私のほうを向いた。そして少し怒っているような顔で私を見つめると、彼は私の頬に手をかけた。
「アンタだって言ったら、どうする?」
そう言って私の頬に軽くキスをしてくれる。足元でかさりと葉の音がした。



fin




GS2の遊くん。大きくなった遊くんを見てみたい!ちょっと俺様で、でもすっごい恥かしがりやな遊くんになっていると嬉しい。そして、デイジーとつきあっちゃえば良いんだ。


 

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